CHIME PROJECT VOL.3

昨日はたくさんの方々に、ちめプロ3にお越しいただき、誠にありがとうございました。

「宇宙の旅」VOL.1、VOL.2と続けてきて、今回のVOL.3で地球帰還。

そのストーリーをやり通せたのは、支えてくれた演者たちと、それを聴きに来てくれる観客の皆様のおかげです。

 

この「CHIME PROJECT」(以下、ちめプロ)は、初めは私の一度きりのわがままコンサートとして立ち上げたものでした。普段、作編曲を主軸に活動している私にとって、自分の曲だけでひとつのライブをもたせる、ということは、自分でやらないと成し得ないし、ずっとやりたいと思っていたことでした。

音楽活動を始めた時から、ピアノサポートとしてライブに出演させて頂く機会は多々ありました。

たまに、自分自身がアーティストとして呼んでいただけて、その時にはオリジナル曲を弾き語りすることもありました。

ライブという機会は、直接観客の皆様に届けられる、日常とは少し離れた世界だと思います

普段は、籠って作業をして、それが完成して、やっとお披露目ができる、いつもとは違う世界。

そんな特別な空間で、自分の曲を自分の思った構成で、届けられる機会をどうしても作りたかった。

 

活動をしていて強く思い直したことが、ああやはり自分は自分の作品を見て欲しい、聞いて欲しい、それによって何かを伝えたいということが一番強いのだ。ということでした。

それはもう性格上、変えられないものなんだろうと思う。

 

本当に初めの頃、自分の作品に他人を介入させることを拒んでいた時期がありました。

自分の作品じゃなくなってしまう気がしたからだったと思います(今思えば思い込みでしたが)

だから、VOCALOIDというボーカルを使って曲を作っていた、それが深層真理でした

ボカロ文化は、作編曲者たちにとって、素晴らしい世界だと思うんです。

だって、作品の作者として、認識してもらえる。これって、意外に少ない機会だと思うんです。

今まで投稿してきて、曲の感想をもらえたり、歌っていいですかと言ってもらえたり、そんな幸せあるのかと驚きながら作っていました。

 

けれど、だんだん「声」の力に気づかされることになる。

私が拒んできた「声」は、私一人ではとても表現しきれないものだと思い知らされます。

自分の曲に足りないものは圧倒的にそれだ、と

 

それから徐々に、ちめプロメンバーに出会っていくことになります。

 

自分の今までの気持ちを押し殺しながら、ドキドキしながらボーカルを依頼したのが

陽蒼空ちゃん。とにかくその「歌声」に魅力がある人。

ああ、ここまで力のある声なら、たとえこの人の曲って言われてもいいやと思いました

「夕日」という曲を初めて人の歌声で作品にしました

それが本当に始まりだったんだなと今、思います

 

そして、河合美帆さん。

彼女は、元々はライブで出会ったボーカルさんでした。この人も、魅力ある歌声の人。

彼女もシンガーソングライターであり、歌の魅せ方もとても上手だと思う

歌っていただくだけじゃなくて、普段からたくさんいい音楽を教えてもらっています

ライブでしっかり盛り上げてくれる、歌でぐぐっと曲を上昇気流に乗っけてくれる。

 

Laco.ちゃん。

彼女も、ライブで出会ったボーカルさんでした。泣きそうになりながら出番を待っていた彼女は

いざステージに上がってマイクを持つと、スッ、とモードが変わる。

エアリーであり、芯があって、言葉の終わりに少しの艶が乗っかって。魅力のある歌声です

彼女はまさに声を仕事にしようとしている。ナレーション、本当に頼んで良かった・・・!

 

電ちゃん。

彼女は私に、ライブサポートのきっかけをくれ、一緒にステージを踏ませてくれた人です。

言わずもがな初めの頃は、服の着方もぎこちないみたいな状態で。それを「はいっはいっ」って

教えてくれるような、同い年なはずなんだけど姉御みたいな存在でした。

歌だけじゃない活動をしている彼女の声は、役者のような変貌ぶりを見せてくれます

 

piEくん。

実は、Vol.2に出演していただくことになってリハで会うまで、会ったことはありませんでした。

けど、投稿している動画で聴く彼の歌声に、めっちゃときめかされたのを覚えています

普段はすごくおちゃらけた印象を持っていたのだけど(ごめん)、歌う時は全然変わる。

 

nayutaさん。

彼女も、今回のVol.3に出演していただくことになってリハで初めてお会いしました。

動画で聴く彼女の歌声は、とても一貫した個性があって、すぐに彼女だとわかる。

どこか少女のような可愛さと、時折見せる大人の女性の奇麗さが交差しているような、魅力。

 

 

そして、演奏陣の方々。

演奏陣は、各々楽器を愛してやまない人達を、ライブを聴いたりしながらナンパしました

 

haruk_aさん。

ソロギタリストの彼のワンマンライブにお邪魔して、その音色を聴いたのが始まりでした。

彼の作る曲にも景色があって、この感覚の持ち主、ぜひご一緒したいと思ったのがきっかけです

音合わせも、ここにこういうのが欲しいと言えば必ず返してくる、そんな頼もしいお方です

 

河本咲子さん。

彼女は、私の大学時代の先輩で、ジャンベ叩きの仲間の中でも太陽のような人。

この人はどこにいてもその場を明るく照らす、人間として魅力に溢れた人。そこは勝てない。

リズムのセンスも信頼していて、ちめプロ編成で編曲組み直す時、たくさんアイデアをくれます。

 

大久保潤さん。

彼は、大学時代のジャンベ部に教えに来ていた先生。

とても長いことアフリカンドラムを愛していて、その経験で音楽の見えない部分を知っている。

彼自身は器用なタイプではないけれど、その場で鳴っている音に会話するように叩く。

 

たしふんさん。

エレキヴァイオリンを奏でる彼に初めて出会ったのは、恵比寿駅前バー(旧名)。

サポートヴァイオリンとして、曲に乗るように奏でていらしたのを聴きました。

とても自由に奏でていらして、多分その場の雰囲気が変わればそれに合わせたフレーズを弾く。

 

 

演奏陣ではないですが、

児玉陵典さん。

彼にはいつも、曲のmixをお願いしたり、彼のスタジオ「アイオン音楽スタジオ」でリハをさせてもらったり。陰でめっちゃお世話になっています。

彼自身も、シンガーソングライターであり、エンジニア。

ちめプロではゲストで歌ってもらったり、コーラスを助けてくれたり、忍者。

 

 

これらの大変頼もしい方々に手伝っていただき、「ちめプロ」が成り立ってきました。

私としては、自分の音楽を表現するために手伝っていただく、力を貸していただくという感覚なのですが

彼ら彼女らは、回数重ねるごとにまるでちめプロをファミリーのように、自ら良くしようと立ち回ってくださいました。

「せっかくこんなにやってるんだから、たくさんの人に聞いてもらいたい!」

「またやりたい、やって!」

って、演者の口から聴けると思っていませんでした。

彼ら彼女らと一緒にいるうちに、過去の自分のわだかまりはすっかりなくなったように思います。

今は、作品を共に潤してくれる大事な大事な存在、と思うようになりました。

 

 

そしてこれは後々気づいたことですが。

演者の皆さん。私からモーションかけてお誘いしたように見えて

実は多分全員、きっかけをくれたのは彼ら彼女らだったと思います。

どこかで曲を知ってくれて、歌ってくれたり。弾いてくれたり。

ありがたいしか言葉が出ません。

 

 

そんな背景があった上での、昨日のちめプロ3だったのですが

私の夢だった「自分の曲のコンサートをする」は、叶いました。

すでにVol.1の時に叶ったわけですが、やはり続けていくうちに、理想が膨らんでゆきました。

足りないものが何か、また気づかされてゆきました。

 

かなった夢は、次のステップを与えてくれるのだと思います

今私は、またこの素晴らしい人たちを集めたい、そのためにもっとパワーアップしなきゃいけないと思っています

 

同じことを繰り返して得るものも、ないとは言いません

けど、せっかく次を作るなら、今までを超えていきたい

そうやって音楽を楽しめるようになっていきたいと思います

 

私は大して知名度もありません

それが実力だと思います

 

今のままずっと音楽を続けていけるとも思いません

進化していかなければならない。と強く思います。

 

だから、ちめプロにまた会う日までに、強くなります。

 

ちめプロファミリーも、みんなそれぞれ、活動をしていく。

たまに、また集合して、どかーんといいもの目指して一緒に過ごす。

それが、ちめプロの、幸せな在り方だと思います

 

一度きりの、本当に一瞬の、音楽の空間は二度とやってこないからこそ

そのワンシーンが、皆様の心に刻まれるように。作っていきたいです

 

また会いましょう。

 

 

 

ふなのり  2017/12

「また今度、会う日まで」
遠ざかる影 見送った
思い出はすぐ傍に 寄り添ったまま

愛は風にのって
思いは音になって

僕たちは、ここにいた
惹かれあって 紡いだ糸
この時よ 永遠に 優しい日々よ

それぞれの道を行くとき 誰しもがひとりぼっちでもがくのでしょう
まるで深海のような 宇宙の彼方のような
この繭を抜けたらきっと きっと また会えるね


ai wa  ai wa  kazeninotte…
omoi wa omoi wa otoninatte…

その瞳、映すのは
満天の星 渦巻いて
近付いてみる程に ひとりになった

失った温もりは
今の僕をつくったもの
またいつか会うときは 「ありがとう」を

その先を選んだのなら 何よりも大事だって思うのなら
誰も知らない宙に 終わりのない宙に
ポツンと灯す光 やがて やがて 拡がってゆくよ


さよならはきっと 悲しみの裏側に
あたらしい風 届けてくれる

それぞれの道を行くとき 誰しもがひとりぼっちでもがくのでしょう
この広い広い宙に 輝ける場所を
見つけてみせるからきっと きっと また会いましょう

また会いましょう

また会いましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に、ちめプロファミリー、本当にありがとう。

 

 

 

松永あさり